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裁判員制度対応就業規則
裁判員制度とは・・・
裁判員制度とは、刑事裁判に、国民から選ばれた裁判員が参加する制度です。
裁判員は、刑事裁判の審理に出席して証拠を見聞きし、裁判官と対等に議論して、被告人が有罪か無罪か(被告人が犯罪を行ったことにつき「合理的な疑問を残さない程度の証明」がなされたかどうか)を判断します。 「合理的な疑問」とは、良識に基づく疑問です。良識に照らして、少しでも疑問が残るときは無罪、疑問の余地はないと確信したときは有罪と判断することになります。 有罪の場合には、さらに、法律に定められた範囲内で、どのような刑罰を宣告するかを決めます。
裁判員制度の対象となるのは、殺人罪、強盗致死傷罪、傷害致死罪、現住建造物等放火罪、身代金目的誘拐罪などの重大な犯罪の疑いで起訴された事件です。 原則として、裁判員6名と裁判官3人が、ひとつの事件を担当します。
どこで行われるの?
裁判員裁判を行う裁判所は、地方裁判所のすべての本庁(50か所:各都道府県の県庁所在地+函館、旭川、釧路)、一部の地方裁判所支部(10 か所:八王子、小田原、沼津、浜松、松本、堺、姫路、岡崎、小倉、郡山)です。
選ばれる人は?
20歳以上の国民であれば誰でも裁判員に選ばれる資格があり、有権者の中から無作為に選ばれることになります。原則として、事件ごとに6人選任されます。 裁判の途中で裁判員の人数が不足した場合に備え、補充裁判員を選任することもあります。
1年間で約4,160人に1人が選任される見通しです。
選ばれるまでの流れ
裁判員候補者名簿が作成されます 。 選挙権のある人の中から、翌年の裁判員候補者となる人が毎年くじで選ばれ、裁判所ごとに裁判員候補者名簿が作られます。
候補者への通知・調査票の送付 前年12月ころまでに候補者へ通知と調査票が送られてきます。
事件ごとに、裁判員候補者が選ばれます 事件ごとに、1の名簿の中からくじでその事件の裁判員候補者が選ばれます。
選任手続期日のお知らせ(呼出状)・質問票の送付 裁判の6週間前ころまでに候補者へ呼出状と質問票が送られてきます。 質問票に基づいて辞退が認められた人は、呼出しを取り消されることになり、裁判所に行く必要はありません。
裁判所で、候補者の中から裁判員を選ぶための手続きが行われます 裁判長から、辞退希望がある場合の理由などについて質問されます。 この段階で、裁判員になれない理由のある人や辞退が認められた人は、候補者から除外されます。 検察官や弁護士の請求により、候補者から除外されることもあります。
裁判員が選ばれます。
裁判員制度の辞退
以下に該当する人は、辞退が可能です。
- 70歳以上の人
- 地方公共団体の議会の議員(会期中に限る)
- 学生又は生徒
- 過去5年以内に裁判員、検察審査員を務めたことや過去1年以内に裁判員候補者として裁判所にいったことがある人等
- 一定のやむをえない理由があって裁判員の職務を行なうことや裁判所に行くことが困難な人
やむをえない理由とは・・・
- 重い病気、ケガ
- 親族又は同居人等の介護・養育
- 事業に著しい損害が生じるおそれがあること
- 父母の葬式等、他の期日に行なえない社会生活上の重要な用務
- 妊娠中や出産後(8週間以内)
- 親族又は同居人等が、重い病気・ケガの際の入院・通院等への付き添い
- 妻、娘の出産への立会い又は入退院への付き添い
- 住所・居所が裁判所の管轄区以外の遠隔地にあり、出頭困難であること
- 裁判員の職務を行うこと等により、本人等に身体上、精神上又は経済上の重大な不利益が生じるような場合
就業規則に盛り込まなくてはいけない内容
- 有給か無給か
- 休暇の種類は何に該当するか
- 3~7日程度は業務が滞ってしまう可能性があるので業務の引継や人員管理をどうするか
- 個人情報の管理、不利益取扱い禁止など
金山の目
ノーワークノーペイが賃金を考える上での大前提です。 裁判員候補者には日当が出ますので、会社からは原則無給でよいと考えます。
しかし、裁判員の日当は10,000円以内であり、候補となっただけの人はその半額程度と思われます。そうなると、通常通り会社で働くよりも少ない金額しか得られないというケースが発生します。そのような場合は、その差額を会社から支給する、といった定め方が私どもの考え方です。
休暇の種類をどうするか?年次有給休暇を充てるのかどうか?については「これがベスト」という答えはありません。それぞれの会社の事情を勘案し、もっともよい方法を一緒に考えていきましょう。